TERM — GRADE / COFFEE
SHG
STRICTLY HIGH GROWN / ストリクトリー・ハイ・グロウン
中米の生豆で使われる標高分級の一区分。ホンジュラス・エルサルバドル・ニカラグア・メキシコ等の最上位の区分として使われる表記で、国によって呼び名も閾値も異なる。
事実
| 事実 | 出典 | 階層 |
|---|---|---|
| Cafe Imports の等級表(2020年1月付)はエルサルバドルを SHG 1200m以上・HG 900〜1200m・CS 500〜900mとする | cdn.cafeimports.com | L3 |
| 同社のエルサルバドル紹介ページ本文も同じ数値(SHG 1200m以上・HG 900〜1200m・CS 500〜900m)で、今回確認した中では等級表と本文が一致した唯一の国 | cafeimports.com | L3 |
| 同じ等級表はホンジュラス・ニカラグアもエルサルバドルと同じ枠(SHG 1200m以上・HG 900〜1200m・CS 500〜900m)とするが、両国の紹介ページ本文はSHG・HGの名称のみで標高の数値は書いていない | cdn.cafeimports.com | L3 |
| 緑豆卸 DRWakefield の等級解説は「ホンジュラスの SHG は標高1350m超」と書き、Cafe Imports の等級表(1200m超)と食い違う | drwakefield.com | L3 |
| ホンジュラス・エルサルバドルの SHG 閾値を「1520m超」とする記述もあり、Cafe Imports の数値(1200m)と大きく食い違う。この記述の一次出典(原文ページ)は未確認 | drwakefield.com | L4 |
| Cafe Imports の等級表はメキシコを標高でなく篩目・欠点数基準(Strictly High/Extra Prima/Prima の3段)で分級しており、SHG/SHBの名は挙がっていない | cdn.cafeimports.com | L3 |
| メキシコの公的規格 NMX-F-551-1996 の「Estrictamente Altura」(Strictly High Grown相当)の閾値を「950masl超」とする記述があるが、規格の原文は確認できておらず検索エンジンの要約のみ(未確認) | (原文未確認。複数のスペイン語ブログの検索要約) | L4 |
| メキシコの SHG/Altura の閾値は資料によって900m・950m・1200m・1000〜1300mとばらばらで、どれが公的な基準かも確定できていない(未確認) | (原文未確認。複数のスペイン語ブログの検索要約) | L4 |
| コスタリカでは最上位区分を「SHG」と表記する資料もある(同じ等級表が「SHG/SHB」と両表記で示す)。名称自体が国によって固定でないことを示す例 | cdn.cafeimports.com | L3 |
百科
SHB との違いは呼び名
SHG(Strictly High Grown)は SHB と同じ「標高に基づく分級」という考え方の等級で、密度が上がるとされる機序も共通です。違いは主にどの国がどちらの名前を使うかで、グアテマラ・コスタリカでは「SHB」が使われる一方、ホンジュラス・エルサルバドル・ニカラグア・メキシコでは「SHG」が使われます。コスタリカだけは資料によって「SHB」とも「SHG」とも表記され、どちらか一方に決まっていません。
ホンジュラス・エルサルバドル・ニカラグアの閾値
ある商社の等級表は、この3か国をいずれも同じ枠(SHG 1200m以上・HG 900〜1200m・CS 500〜900m)に置いています。ただし別の緑豆卸の解説はホンジュラスのSHGを「1350m超」とし、さらに別の資料では「1520m超」とする記述もあり、同じ「SHG」でも1200m・1350m・1520mの3通りの数値が並立しています。3か国のうちエルサルバドルだけは、ある商社の等級表と紹介ページ本文の数値が一致していて、比較的安定した資料と言えます。
メキシコの Altura
メキシコには標高でなく篩目や欠点数を基準にした分級(Strictly High/Extra Prima/Prima)を使う資料がある一方、「SHG」や「Altura(高地産の意)」という呼び方で標高基準の等級を説明する資料もあります。メキシコの公的規格とされる NMX-F-551-1996 に「Estrictamente Altura」という区分があり、その閾値を950m超とする記述もありますが、規格の原文には今回到達できず、900m・950m・1200m・1000〜1300mといった複数の数値が資料間で食い違ったままです。
国をまたぐと同じ記号でも別の制度
「SHG」という3文字は共通でも、その裏にある閾値・運用元の制度は国ごとに別々です。中米の等級制度を管轄する各国機関(ホンジュラスのIHCAFE、エルサルバドルのCSC/ISC等)の公式サイトには今回いずれも到達できず、集めた数値は生産国の一次資料ではなく商社側の技術解説にとどまっています。「SHG」という表記だけを見て国をまたいで標高を比べることはできず、必ず産地名とセットで読む必要があります。
この事情は SHB にも共通しますが、SHG のほうが対象国が多い(ホンジュラス・エルサルバドル・ニカラグア・メキシコの4か国)ぶん、閾値のばらつきも広がって見えます。国内の商品名では、この 4 か国の生豆には「SHG」が、グアテマラ・コスタリカの生豆には「SHB」が付くという住み分けが見られます(どちらの表記がどの産地に付いているかは、下の観測の節で確かめられます)。標高そのものが持つ意味(気温が低く成熟が遅くなり、密度が上がるとされる機序)はSHBと同じですが、その裏付けとなる実測データも中米以外の産地(インドネシア等)の研究にとどまり、中米の各国で直接測定した数値は今回見つかりませんでした。
買い方の手引き
商品名での書かれ方
観測した範囲では、SHG も素の「SHG」表記だけで、ドット区切りやスペルアウト(Strictly High Grown)は商品名に出てきません。「ホンジュラス SHG」「メキシコSHG チアパス」のように産地名と組み合わせて書かれます。
産地名と必ず一緒に読む
SHG は国によって閾値が違う(facts の通り、ホンジュラス・エルサルバドルだけで1200m・1350m・1520mの3通りの資料がある)ため、産地名を伴わない「SHG」だけでは標高の目安が読み取れません。同じ標高分級でもグアテマラ・コスタリカでは「SHB」表記に寄っており、この 2 か国の生豆に「SHG」が付くことはまれです。
欠点数やカップ品質ではない
SHG も SHB と同じく標高(密度)に基づく分級で、欠点数に基づく等級やカッピングスコアとは別の物差しです。商品名に「SHG Qグレード」「SHG EP」のように併記される場合、それぞれ標高分級・カップ品質のスコア・仕上げ規格という別の情報を並べて書いています。
ボードでの扱い
生豆価格ボードは産地×規格で店をまたいで名寄せするため、同じ「SHG」でもホンジュラスとメキシコでは別の行になります。規格の無い単一農園ロットは比較の対象外です。
観測
コピチャ観測所が公開情報から機械収集した商品のうち、この項目に一致するもの。価格は在庫ありの行の最安 100g 換算。
ほか45銘柄。