PRODUCER — ESTATE / TEA

プッタボン茶園

プッタボン / プタボン / PUTTABONG / PUTTABUNG / PATTABONG / TUKVAR (PUTTABONG)

1852 年開園で、所有企業がダージリン最初の茶園と説明する茶園。登録名はトゥクバー。中国種とクローナルを植え、一番摘みを主力とし、Moondrop・Clonal Queen などの茶園固有の銘柄名で流通する。

事実

事実出典階層
登録名は Tukvar(トゥクバー)。インド茶業委員会(Tea Board of India)の「ダージリン茶園 87 園」の一覧では 79 番「Tukvar (Puttabong)」として載るteaboard.gov.inL1
所在は西ベンガル州ダージリン県。茶園はダージリン市側からシッキム州境のRangeet川まで約20kmにわたり、5つの区画(division)から成る。ダージリンから16km、Jorethangから7km。jayshreetea.inL1
標高は所有企業の茶園紹介で 1,500〜6,500 フィート(約 460〜1,980m)。同企業の EC と百科事典は下限を 500 フィートとしており、資料で食い違うjayshreetea.inL1
総面積 892.03ha、茶畑 436.72ha(Tea Board 名簿の 2010 年申告値。茶畑面積は所有企業の数値と一致)teaboard.gov.inL1
開園は1852年で、ダージリン茶園史上最初の茶園とされる。jayshreetea.inL1
所有企業は Jay Shree Tea & Industries Ltd.(コルカタ)。Tea Board 名簿の所有者欄と同社サイトの茶園一覧に、2026年9月時点でこの名がある。teaboard.gov.inL1
同社は1945年設立の上場企業(public limited company)である(同社の年次報告書2025-26。B.K. Birlaグループへの直接の言及はこの資料にはない)jayshreetea.inL1
2023年1月12日、同社がTukvar茶園とPuttabong Heritage ResortをSungod Tea Estate Pvt. Ltd.へ5億ルピーで売却する確定契約を結んだと報道された。marketscreener.comL4
Tea Board of India の登録番号 2368、Darjeeling Tea Association(DTA)加盟teaboard.gov.inL1
栽培品種は中国種(Chinary)とクローナルで、茶畑の約 23% がクローナル区画(所有企業の 2014 年資料)。2026 年の所有企業の商品ページには RR17/144・Teesta Valley 1・AV2 の品種名が出るjayshreetea.inL1
製茶はオーソドックス紅茶と緑茶(Tea Board 名簿の区分 O・G)。所有企業の資料には手製茶も挙がるteaboard.gov.inL1
2014年時点の認証は ISO 9001:2008・HACCP(TÜV India)、有機(NPOP・POP・JAS、IMO Control)、Fair Trade、Rainforest Alliance。2026年の同社ECの一番摘み商品は認証欄が「慣行(Conventional)」。jayshreetea.inL1
年間生産量は所有企業の公表で245トン(年不詳)、Tea Board名簿では2010年に226.7トン(買葉なし)とされる。jayshreetea.inL1
一番摘み(ファーストフラッシュ)は 2 月から始まり、2〜3 月の収量が年間の約 20%。所有企業は一番摘みを主力として紹介しているjayshreetea.inL1
茶園固有の銘柄名として Moondrop(SFTGFOP1)、Clonal Queen、Clonal Superb、Silver Tippy がある(所有企業の茶園紹介)jayshreetea.inL1
同社の2026年のECではFlowery Clonal、Flowery FTGFOP1などの銘柄名が使われる。jayshreetea.comL1
1992年のDJ101/1992ロットが1kg 10,001ルピーの価格を付けたことを、所有企業は「世界記録」とする。jayshreetea.inL1
労働者数は約1,500人(所有企業の2014年資料で1,476人)jayshreetea.inL1
プッタボン茶園は、ダージリンにある茶園である。jayshreetea.inL1

百科

位置と規模

プッタボン茶園は、ダージリン市側からシッキム州との境を流れる Rangeet 川まで約 20km にわたって広がる茶園です。正式な登録名はトゥクバー(Tukvar)で、インド茶業委員会(Tea Board of India)が地理的表示「Darjeeling」の対象として定める 87 園の一覧にも「Tukvar (Puttabong)」として載っています。総面積は約 892ha、茶畑は約 437ha(2010 年申告)です。標高は所有企業の紹介で約 460〜1,980m とされますが、下限を約 150m とする資料もあり、谷底から尾根まで高低差の大きい茶園であることは共通しています。5 つの区画に分かれています。

歴史

開園は 1852 年で、ダージリンで商業栽培が始まった最初期の茶園のひとつです。ダージリン初代の行政官 Archibald Campbell が 1841 年に自宅近くで始めた茶の試験栽培に連なるとされ、所有企業は「ダージリン茶園史上最初の茶園」と説明しています(この点は第三者の記録では裏付けられていません)。現在の所有企業 Jay Shree Tea & Industries(コルカタ、B.K. Birla グループ)は同じダージリンに Risheehat・Sungma・North Tukvar・Balasun の各茶園も持ちます。2023 年 1 月には別会社への売却契約が報道されましたが、その後の帰結は公開資料で確認できておらず、2026 年 9 月時点でも所有企業のサイトは自社園として掲載しています。North Tukvar は同じ所有企業の別の茶園で、名前が似ていますが混同しないよう注意が要ります。

品種と製茶

茶樹は在来の中国種(Chinary)が中心で、茶畑の約 23% がクローナル(挿し木で増やした選抜系統)の区画です。所有企業の商品ページには RR17/144、Teesta Valley 1、AV2 といったクローナル品種名が出ます。製茶はオーソドックス製法の紅茶と緑茶で、手製茶も作られます。一番摘みは 2 月から始まり、2〜3 月の収量が年間の約 2 割を占め、所有企業は一番摘みを主力と位置づけています。年間生産量は 220〜250 トン前後です。

銘柄名と認証

この茶園は、等級(SFTGFOP1 など)とは別に Moondrop、Clonal Queen、Clonal Superb、Silver Tippy、Flowery Clonal といった茶園固有の銘柄名を使い、日本の店の商品名にもそのまま現れます。認証は ISO 9001・HACCP・有機(NPOP・JAS ほか)・Fair Trade・Rainforest Alliance が所有企業の資料に列挙されていますが、取得年は書かれておらず、2026 年の同社の一番摘み商品には「慣行栽培」の表記があるため、園全体が有機とは言えません。1992 年のロット DJ101 が 1kg 10,001 ルピーの価格を付けたことを、所有企業は世界記録として掲げています。

国内での流通

観測所では 4 店(GMT、シルバーポット、TEA CLAN、TEAPOND)で一番摘み・二番摘みの商品を観測しており、ロット番号と銘柄名(フラワリー、クローナルムスク、Moondrop、マスカテル)が商品名に書かれています。同じ条件の店をまたいだ比較と、年ごとの入荷の記録は、下の「観測」の節に自動で出ます。

買い方の手引き

商品名の読み方

日本の店では「プッタボン茶園」の表記で揃っており、「ダージリン ファーストフラッシュ 2026年 プッタボン茶園 DJ-20 フラワリー」のように、産地 → 収穫期 → 年 → 茶園 → ロット番号 → 銘柄名 の順で書かれるのが典型です。「DJ-20」「EX-17」「DJ(O)-37」はその年の製造ロットの通し番号で、同じ茶園でもロットごとに別の茶です。「フラワリー」「クローナル クイーン」「Moondrop」「クローナルムスク」「マスカテル」は茶園や店が付けた銘柄名で、等級(FTGFOP1 等)とは別の呼び名です。

収穫期と入荷

一番摘み(ファーストフラッシュ)は 2 月末から 4 月、二番摘み(セカンドフラッシュ)は 5 月から 6 月。国内の店には一番摘みが 4 月から 5 月、二番摘みが 7 月前後に入り始めます。年をまたいだ在庫(前年の一番摘み)が春に値下がりや在庫限りになるのも毎年の動きです。収穫年が商品名に書かれていないときは、店に確認してください。

比べるときの目安

同じ茶園でも、一番摘みと二番摘み、ロット番号、内容量(30g・50g・100g)で価格は大きく変わります。紅茶価格ボードの「ダージリン × プッタボン × 一番摘み」の行が、店をまたいだ同じ条件の比較です。下の「観測した商品」と「入荷の履歴」は、この茶園のロットがいつ・どの店に・いくらで入ったかの記録です。

観測

コピチャ観測所が公開情報から機械収集した商品のうち、この項目に一致するもの。価格は在庫ありの行の最安 100g 換算。

9銘柄 / 4店 / 在庫あり 4 / 100g中央値 ¥5,967

入荷の履歴

観測所の価格履歴(初出・価格変化・在庫変化のあった日だけ記録)から、この生産者の商品が いつ・どの店に・いくらで入り、いつ売り切れたかを年ごとに並べます。観測開始(2026-08)より前は分かりません。