TERM — FLUSH / TEA

ファーストフラッシュ

春摘み / FIRST FLUSH / 1ST FLUSH

ダージリンなどで、冬の休眠明けにもっとも早く摘まれる茶の収穫期。生産量は年間の少数派だが、単一の収穫期として商品名の前面に出る。

事実

事実出典階層
摘採期はおおむね3月から11月上旬にかけて4期に分かれるとされ、ファーストフラッシュは3月中旬から4月にあたる(月の区切りは資料によって前後2〜4週間ずれる)teaepicure.comL3
冬(12月から2月ごろ)は茶樹が休眠し、この時期は摘採されないとされる。検索要約(複数の茶商サイトの一致。個別ページ本文は未確認)L4
まれに11月から2月ごろに「ウィンターフラッシュ」と呼ばれる収穫が行われることがあるが、天候条件次第で毎年は作られないとされる。検索要約(個別ページ本文は未確認)L4
ダージリン紅茶協会長(当時)の2020年の発言として、ダージリンの年間生産量は約800万kg、うちファーストフラッシュは25%と報じられた。outlookindia.comL3
別の集計ではファースト20〜25%・セカンド15〜20%・モンスーン約40%・残りがオータムナルという配分も示され、前項の25%と概ね近いが出典によって数ポイント動く。検索要約(複数の茶商・メディア記事の集計。個別の一次資料は未確認)L4
ネパール(イラム等)の摘採期はダージリンに近く、ファーストフラッシュは3月中旬から5月ごろとされるnepalhillstea.caL3
アッサムのファーストフラッシュは3〜4月ごろが中心とされる。mana-organics.comL4
スリランカは通年摘採の産地で、フラッシュという語よりも地域ごとの「クオリティシーズン」という語で摘採の旬を語るのが一般的とされる(Sri Lanka Tea Boardの地域ページの構成自体がこの語を使う)srilankateaboard.lkL1
国内の茶葉ECの商品名では「ファーストフラッシュ」というカナ表記と「春摘み」という和語表記が併用され、英字表記(First Flush等)はほとんど使われないdocs/research/terms/tea-flush.md(catalog集計)L3
ダージリンのファーストフラッシュは冬の休眠明けに最初に伸びた新芽から作られ、摘採時期は資料により3〜5月、2月下旬〜4月中旬、2〜3月と幅がある。en.wikipedia.orgL3
ダージリンのファーストフラッシュは3月上旬から4月に摘まれ、標高の低い一部の茶園では春の初めの2月中旬から少量が摘まれることがある。goldentipstea.comL3

百科

収穫期という単位

茶は年に一度だけ作られるわけではなく、同じ茶園・同じ茶樹から年に数回に分けて摘まれ、それぞれが別の商品として流通します。この摘採のまとまりは英語圏では「フラッシュ」と呼ばれ、日本語では「摘み」(一番摘み、二番摘みなど)や「茶」(一番茶、新茶など)という語で呼ばれます。同じ産地・同じ茶園の茶であっても、収穫期が違えば葉の状態も価格も別物として扱われるのが茶の商品名の基本的な読み方で、コーヒーの銘柄名が主に産地・品種・精製で組み立てられるのに対し、茶の銘柄名では収穫期がもうひとつの軸として加わります。

ファーストフラッシュは、この収穫期の中でもっとも早い時期に摘まれる茶を指す語で、主にインド北東部のダージリンやネパールで使われます。冬の間、茶樹は生育を止め休眠状態に入るとされ、春先の気温上昇とともに新芽が芽吹いたところを最初に摘み取るのがファーストフラッシュです。休眠明けの新芽という位置づけは、日本茶の一番茶(新茶)が越冬後最初の新芽を指すのと構造として似ていますが、ダージリンのファーストフラッシュ・セカンドフラッシュ・オータムナルという収穫期の区分は、ダージリン独自の呼び方として定着しています。

ダージリンの一番摘み

ダージリンのファーストフラッシュは3月中旬から4月にかけて摘まれるとされますが、摘採時期は資料により3〜5月、2月下旬〜4月中旬、2〜3月と幅があります。この時期の区切りは資料によって前後2〜4週間ほどずれ、標高の低い茶園ほど気温上昇が早く摘採開始が早いのに対し、標高の高い茶園は開始が遅れる分、休眠から回復するまでの期間が長くなるとされます(具体的な標高差と日数の関係を示す一次資料は確認できていません)。冬の間(おおむね12月から2月ごろ)は摘採自体が行われない休眠期とされ、まれに11月から2月ごろにかけて「ウィンターフラッシュ」と呼ばれる収穫が行われることもありますが、天候条件次第で毎年作られるものではないとされます。

生産量に占める割合について、ダージリン紅茶協会長(当時)の発言として2020年の記事では、ダージリンの年間生産量約800万kgのうちファーストフラッシュが25%を占めると報じられました。別の集計ではファースト20〜25%・セカンド15〜20%・モンスーン期約40%・残りがオータムナルという配分も示されており、数値そのものは出典によって数ポイント動きますが、ファーストフラッシュが年間生産の中では少数派の収穫期であるという点はおおむね共通しています。

ネパール・アッサム・ニルギリでの使われ方

ファーストフラッシュという語はダージリン以外の産地でも使われます。ネパールのイラム等の産地はダージリンに地理的に近く、摘採期もよく似ており、ファーストフラッシュは3月中旬から5月ごろとされます。アッサムでもファーストフラッシュは3〜4月ごろを中心に語られ、標高の低い茶園では2月末から摘採が始まることもあるとされます。一方でスリランカは一年を通じて茶樹が生育を続ける通年摘採の産地で、フラッシュという語よりも産地ごとの「クオリティシーズン」という語で摘採の旬を語るのが一般的です。ニルギリではフラッシュに近い概念として、低温期に摘まれる茶を指す別の呼び方が使われますが、これはファーストフラッシュとは異なる収穫期にあたります。

国内への入荷

ダージリンのファーストフラッシュは、国内の紅茶専門店には4月下旬から6月にかけて入荷する時期が続きます。前年に摘まれたロットが春先に値下がりしたり在庫限りになったりする動きもあり、収穫年をまたいだ価格の変化はダージリン入荷ボードと紅茶価格ボードで追っています。

商品名に並ぶ要素

国内の茶葉ECの商品名では、「ファーストフラッシュ」というカナ表記と「春摘み」という和語表記の両方が使われ、英字表記(First Flush等)はほとんど見られません。商品名は産地名に続けて収穫期、茶園名、収穫年、ロット番号、等級記号の順に並ぶことが多く、ファーストフラッシュはこの並びの中で収穫期の位置に入る語のひとつです。

買い方の手引き

収穫期の書かれ方

商品名では産地名に続けて「ファーストフラッシュ」または「春摘み」という表記が置かれ、その後に茶園名と収穫年が続くことが多いです。収穫年が西暦4桁で書かれない商品もあり、その場合は店に確認する必要があります。

内容量と入荷

同じ茶園・同じロットでも30g・50g・100gと内容量が分かれ、少量パックほど100g換算の単価は高くなります。ファーストフラッシュは年ごとに新しいロットが4月下旬以降に入荷するため、前年のロットが値下がりや在庫限りで並ぶ時期と重なることがあります。

ボードとの関係

紅茶価格ボードは産地×茶園×収穫期の単位で店をまたいで比べ、ダージリン入荷ボードは収穫期ごとの入荷の動きを追っています。どちらもファーストフラッシュを収穫期の鍵のひとつとして使います。

観測

コピチャ観測所が公開情報から機械収集した商品のうち、この項目に一致するもの。価格は在庫ありの行の最安 100g 換算。

233銘柄 / 15店 / 在庫あり 117 / 100g中央値 ¥4,978

AMSU-TEAダージリン ファーストフラッシュ 2026¥2,808 /100g在庫あり2026-10-12
TEAPONDミスティーマスカット¥2,808 /100g在庫あり2026-10-12
TEA CLANルフナ ガラタラ茶園 (FBOP) 2026年春摘み¥1,150 /100g在庫あり2026-10-12
AMSU-TEAダージリンファーストフラッシュ¥2,808 /100g在庫あり2026-10-12
TEAPONDダージリン スノードロップ¥3,240 /100g在庫あり2026-10-12
TEAPONDダージリン セブンバレー¥3,240 /100g在庫あり2026-10-12

ほか203銘柄。

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