ORIGIN — REGION / COFFEE

ナリーニョ

NARIÑO / NARINO

コロンビア南西端、赤道に近い高地の県。県名は原産地呼称にもなっている。棚の商品名は「コロンビア ナリーニョ」の後に地区名・等級(スプレモ・エクセルソ)・精製が続く型で、生豆が多い。

事実

事実出典階層
原産地呼称「Café de Nariño」は、2011 年 2 月 11 日付の SIC 決議 6093 号で保護が宣言された。sedeelectronica.sic.gov.coL1
原産地呼称「Café de Nariño」の使用を認める権限は、2013 年 11 月 26 日付の SIC 決議 69902 号で FNC に委任された。sedeelectronica.sic.gov.coL1
原産地呼称「Café de Nariño」の対象域は、ナリーニョ県のパスト、サンドナ、ラ・ウニオン、サマニエゴなどの市と、隣のカウカ県 3 市である。sedeelectronica.sic.gov.coL1
原産地呼称「Café de Nariño」の生産・加工の対象地は、標高 1300〜2300 m の範囲に限られる。sedeelectronica.sic.gov.coL1
ナリーニョ県の主収穫は、その約 9 割が 4〜7 月に集まり、高地では 8 月半ばまで続き、ピークは 6 月前半である。narino.cafedecolombia.comL2
ナリーニョ県のミタカ(副収穫)は 12〜1 月に採られ、県の年間生産のおよそ 1 割にあたる。narino.cafedecolombia.comL2
ナリーニョ県のコーヒー栽培面積は 2025 年末時点で約 3 万 6,000 ha(FNC 推計)で、コロンビアの県別では 9 位である。federaciondecafeteros.orgL2
ナリーニョのコーヒー地帯は北緯 1°15′〜1°37′の赤道近くにあり、標高は 2300 m に達し、植栽の約 9 割が 1500 m を超える。narino.cafedecolombia.comL2
赤道に近い位置の高地栽培では平均気温が低く、果実の発育が遅れて、粒が頑丈で密度の高い豆になるとされる。narino.cafedecolombia.comL2
ナリーニョ県の 65 市のうち 41 市でコーヒーが栽培されている。narino.federaciondecafeteros.orgL2
ナリーニョ県の 41 市で、5 万 4,000 を超える家族がコーヒーを栽培している。narino.federaciondecafeteros.orgL2
ナリーニョ県には 5 万 4,772 の農園と推計 3 万 9,423 人の生産者があり、生産者数は全国の 7.1% にあたる。sired.udenar.edu.coL3
ナリーニョ県のコーヒー面積は 3 万 8,850 ha で全国の 3.96%、生産者 1 人あたりの平均は 0.97 ha の小農である。sired.udenar.edu.coL3
ナリーニョ県で栽培されるアラビカの品種は、カスティージョ・コロンビア・カトゥーラ・ティピカ・ブルボンなどである。narino.federaciondecafeteros.orgL2
ナリーニョ県では、さび病に弱いカトゥーラ・ティピカ・ブルボンが、コロンビアとカスティージョの品種に徐々に置き換わってきた。sired.udenar.edu.coL3
ナリーニョ県の栽培のうち、さび病耐性の品種は 52.6% で、2〜8 年の若木が 87.3% を占める(2013 年の推計)。sired.udenar.edu.coL3
ナリーニョ県北部(パティア川流域のフアナンブー川・マヨ川の支流域)のコーヒー地帯は、標高 1,300〜1,800 m、年降水量 1,700〜1,900 mm とされる。sired.udenar.edu.coL3
ナリーニョ県南西部(グアイタラ川流域)のコーヒー地帯は、標高 1,400〜2,100 m、年降水量 1,400〜1,700 mm とされる。sired.udenar.edu.coL3
ナリーニョのコーヒーの実は、低温のため成熟まで最長 36 週かかり、コロンビアの多くの産地より 4 週長い。narino.cafedecolombia.comL2
ナリーニョ県のコーヒー畑の土壌は火山起源で、肥沃度が高いとされる。sired.udenar.edu.coL3
ナリーニョ県の生産者は、熟した実を摘み、湿式で精製し、天日で乾燥させる。web.archive.orgL2
ナリーニョ県では乾燥を家の庭先や温室、一部は農場の乾燥機で行い、精製で出た果肉は堆肥にして畑で使う。sired.udenar.edu.coL3
ナリーニョのコーヒー生産者の組織として、ナリーニョ県とカウカ県の委員会と 22 の市委員会があり、委員は生産者が 4 年ごとの選挙で選ぶ。web.archive.orgL2
ナリーニョ県の協同組合は 46 の買付拠点を持ち、30 が北部協同組合、16 が西部協同組合に属する。sired.udenar.edu.coL3
20 世紀にコロンビア南部に新しいコーヒー産地が現れ、ウイラ・カウカ・ナリーニョの比重が増した。sired.udenar.edu.coL3
ナリーニョ県のコーヒーで、栽培面積・収穫面積・生産・収量が大きい市は、ラ・ウニオン・サン・ロレンソ・ブエサコ・コロン(ヘノバ)・アルボレダである。sired.udenar.edu.coL3
ナリーニョ県でコーヒーを作る農場のうち、約 66.6% は北部の地帯に、約 33.4% は南西部にある。sired.udenar.edu.coL3
ナリーニョ県の栽培者の多くは、収穫後の脱果肉・発酵・洗浄・選別・乾燥を、自分の農場の処理場(ベネフィシアデロ)で行う。sired.udenar.edu.coL3
ナリーニョ県の農場では、管理・収穫・精製・乾燥は手作業が中心で、設備や機械が乏しく、精製で出る水(アグアス・ミエレス)は敷地・道路・溝に捨てられている。sired.udenar.edu.coL3
ナリーニョ県のコーヒー畑のうち、日陰樹のない単一栽培は約 1 万 7,600 ha、樹木やバナナなどの作物と混作したものは約 2 万 1,220 ha である。sired.udenar.edu.coL3
ナリーニョ県の生産者の 66.39% は 1 ha あたり 5,000〜7,500 本、28.65% は 2,500〜5,000 本を植えている。sired.udenar.edu.coL3
ナリーニョ県のコーヒーの平均収量は 0.9 t/ha で、全国平均の 0.8 t/ha を上回る。sired.udenar.edu.coL3
2020 年のコロンビア COE は 24 位まで入賞し、産地欄がナリーニョのロットは 13 ランクで、3 位が最上位だった。cupofexcellence.orgL2
2021 年のコロンビア COE は 23 位まで入賞し、産地欄がナリーニョのものは 1 位(2 ロット)だけだった。allianceforcoffeeexcellence.orgL2
2022 年のコロンビア COE は 22 位まで入賞し、産地欄がナリーニョのものは 1・2・4・15・20・21 位の 6 ランク(8 ロット)だった。allianceforcoffeeexcellence.orgL2
2023 年のコロンビア COE は 28 位まで入賞し、産地欄がナリーニョのものは 2・5・9・12・15・19・27 位の 7 ランク(8 ロット)だった。allianceforcoffeeexcellence.orgL2
コーヒー栽培で最も重要な害虫はコーヒー果実穿孔虫(ブロカ)、主要な病気はさび病で、さび病は高温多湿の環境で出やすいとされる。sired.udenar.edu.coL3
ラ・ウニオン市の農園調査で、ブロカの被害率は標高が低い農園ほど高く、標高との相関は −0.86 だった。sired.udenar.edu.coL2
ナリーニョ県とカウカ県のコーヒー産地は、乾季の月数・年降水量・日較差などの環境が有意に異なり、生化学と官能の製品特性にも 2 県の間で有意な差がある。sciencedirect.comL2
ナリーニョ県とカウカ県の主要品種カトゥーラとコロンビアは、品質特性に大きな差がなかったため、まとめて環境データと突き合わされた。sciencedirect.comL2
ラ・ウニオン市の 9 農園(標高 3 区分)の調査では、標高は飲料の品質と特に結びつかず、発酵 16〜17 時間・日干し 20〜25 時間などで点が高かった。sired.udenar.edu.coL2
ナリーニョ県で最大とされるコーヒー協同組合 CAFENORTE は、1962 年に 242 人の生産者が設立し、現在は 15 市の 600 戸が加わって、買付・脱穀・輸出を行う。cafenortenarino.com.coL1
ナリーニョ県の名は、コロンビア独立の先駆者とされる歴史上の人物を称えたものである。2012-2015.narino.gov.coL1
ナリーニョ県は、1904 年 8 月 6 日の法律第 1 号により旧カウカ県から分離して設けられ、県都はパストである。2012-2015.narino.gov.coL1

百科

位置と産地

ナリーニョ県は、1904年8月6日の法律第1号により旧カウカ県から分離して設けられ、県都はパストです。県名は、コロンビア独立の先駆者とされる歴史上の人物を称えたものです。県内65市のうち41市でコーヒーが栽培され、5万4,000を超える家族が栽培しています。全国コーヒー生産者連合(FNC)は、コーヒー産地の県委員会をナリーニョ県パストに置いています。

ナリーニョのコーヒー地帯は北緯1°15′〜1°37′の赤道近くにあり、標高は2,300mに達し、植栽の約9割が1,500mを超えます。赤道に近い位置の高地栽培では平均気温が低く、果実の発育が遅れて、粒が頑丈で密度の高い豆になるとされます。実は低温のため成熟まで最長36週かかり、コロンビアの多くの産地より4週長くなります。

県北部(パティア川流域のフアナンブー川・マヨ川の支流域)のコーヒー地帯は、標高1,300〜1,800m、年降水量1,700〜1,900mmとされます。県南西部(グアイタラ川流域)は、標高1,400〜2,100m、年降水量1,400〜1,700mmとされます。県内でコーヒーを作る農場のうち、約66.6%は北部の地帯に、約33.4%は南西部にあります。畑の土壌は火山起源で、肥沃度が高いとされます。

ナリーニョ県とカウカ県のコーヒー産地は、乾季の月数・年降水量・日較差などの環境が有意に異なり、生化学と官能の製品特性にも2県の間で有意な差があります。

生産と栽培面積

ナリーニョ県のコーヒー栽培面積は2025年末時点で約3万6,000ha(FNC推計)で、コロンビアの県別では9位です。2016年の数字では、面積は3万8,850haで全国の3.96%、生産者1人あたりの平均は0.97haの小農でした。同じ年、県には5万4,772の農園と推計3万9,423人の生産者があり、生産者数は全国の7.1%にあたります。

栽培面積・収穫面積・生産・収量が大きい市は、ラ・ウニオン・サン・ロレンソ・ブエサコ・コロン(ヘノバ)・アルボレダです。平均収量は0.9t/haで、全国平均の0.8t/haを上回ります。日陰樹のない単一栽培は約1万7,600ha、樹木やバナナなどの作物と混作したものは約2万1,220haです。生産者の66.39%は1haあたり5,000〜7,500本、28.65%は2,500〜5,000本を植えています。

20世紀にコロンビア南部に新しいコーヒー産地が現れ、ウイラ・カウカ・ナリーニョの比重が増しました。近年はこの南西3県の作付面積が合わせて全国の32.7%(2022年、約27.6万ha)を占め、旧来の三角(カルダス・キンディオ・リサラルダ)の14.3%の2倍を超え、「新しいコーヒーの軸」と呼ばれるとされます。

品種と病害虫

栽培されるアラビカの品種は、カスティージョ・コロンビア・カトゥーラ・ティピカ・ブルボンなどです。さび病に弱いカトゥーラ・ティピカ・ブルボンが、コロンビアとカスティージョの品種に徐々に置き換わってきました。2013年の推計で、さび病耐性の品種は52.6%で、2〜8年の若木が87.3%を占めます。カトゥーラとコロンビアは、品質特性に大きな差がなかったため、まとめて環境データと突き合わされました。

最も重要な害虫はコーヒー果実穿孔虫(ブロカ)、主要な病気はさび病で、さび病は高温多湿の環境で出やすいとされます。ラ・ウニオン市の農園調査で、ブロカの被害率は標高が低い農園ほど高く、標高との相関は−0.86でした。同じ市の9農園(標高3区分)の調査では、標高は飲料の品質と特に結びつかず、発酵16〜17時間・日干し20〜25時間などで点が高かったとされます。

精製と収穫

生産者は、熟した実を摘み、湿式で精製し、天日で乾燥させます。収穫後の脱果肉・発酵・洗浄・選別・乾燥は、多くの栽培者が自分の農場の処理場(ベネフィシアデロ)で行います。乾燥は家の庭先や温室、一部は農場の乾燥機で行い、精製で出た果肉は堆肥にして畑で使います。管理・収穫・精製・乾燥は手作業が中心で、設備や機械が乏しく、精製で出る水(アグアス・ミエレス)は敷地・道路・溝に捨てられています。

収穫は、約9割が4〜7月に集まり、高地では8月半ばまで続き、ピークは6月前半です。ミタカ(副収穫)は12〜1月に採られ、県の年間生産のおよそ1割にあたります。カウカとナリーニョは主収穫が5月〜7月、副収穫が11月〜1月とされ、ウイラとは主副が逆になります。

制度と組織

原産地呼称「Café de Nariño」は、2011年2月11日付のSIC決議6093号で保護が宣言されました。対象域は、ナリーニョ県のパスト、サンドナ、ラ・ウニオン、サマニエゴなどの市と、隣のカウカ県3市です。生産・加工の対象地は、標高1,300〜2,300mの範囲に限られます。使用を認める権限は、2013年11月26日付のSIC決議69902号でFNCに委任されました。

生産者の組織として、ナリーニョ県とカウカ県の委員会と22の市委員会があり、委員は生産者が4年ごとの選挙で選びます。協同組合は46の買付拠点を持ち、30が北部協同組合、16が西部協同組合に属します。最大とされる協同組合CAFENORTEは、1962年に242人の生産者が設立し、現在は15市の600戸が加わって、買付・脱穀・輸出を行います。

カップ・オブ・エクセレンス

コロンビアのCOEで、産地欄がナリーニョのロットは、2020年(24位まで入賞)が13ランクで、3位が最上位でした。2021年(23位まで)は1位(2ロット)だけ、2022年(22位まで)は1・2・4・15・20・21位の6ランク(8ロット)、2023年(28位まで)は2・5・9・12・15・19・27位の7ランク(8ロット)でした。

買い方の手引き

棚での見え方

2026年10月1日時点の観測では、ナリーニョは65件・7店です。種類の内訳は生豆45件、焙煎サービス18件、焙煎豆2件で、生豆が7割近くを占めます。100gあたりの価格の中央値は、焙煎豆が2,808円、生豆が227円です。焙煎豆は2件だけなので、この中央値は2件の値です。

精製の欄が埋まっているのは8件で、ウォッシュト5件、ナチュラル2件、カーボニックマセレーション1件です。店の説明文に出る語の系統は、花、柑橘、ストーンフルーツ、スパイス、ハーブ、熱帯の果実が各1件です。

商品名の例では、「コロンビア」の後に「ナリーニョ」が続き、そのあとに地区名とみられる語(コンサカ、グランホヤ)または農園名、等級(スプレモ・エクセルソ)、品種名(カツアイ、カトゥーラ、ゲイシャ)、精製(ウォッシュ、ナチュラル、カーボニックマセレーション)が付く型が見られます。「Qグレード」「マイクロロット」「NewCrop」「数量限定」の語が付く例や、「終売」の印が付く例もあります。

観測

コピチャ観測所が公開情報から機械収集した商品のうち、この項目に一致するもの。価格は在庫ありの行の最安 100g 換算。

規格別の相場(生豆・商社規格が読める銘柄だけ)

規格銘柄店100g 中央値
ナリーニョ スプレモ294¥232ボードで見る →
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観測した商品

66銘柄 / 7店 / 在庫あり 15

生豆本舗コロンビア ナリーニョ・コンサカ¥335 /100g在庫あり2026-10-19

ほか36銘柄。