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宇治

UJI

京都府南部を中心とする茶産地で、「宇治茶」は京都・奈良・滋賀・三重の四府県産の茶葉を京都府内で仕上げ加工したものを指す。抹茶・玉露・碾茶の生産地としての歴史を持ち、商品名の「宇治」が問屋の社名であることもある。

事実

事実出典階層
京都府内の主産地として和束町、南山城村、宇治田原町、京田辺市、八幡市、山城地域が挙げられるja.wikipedia.orgL3
和束町は相楽郡に属し、面積64.93km²、人口2,882人(2026年8月1日推計)、人口密度44.4人/km²ja.wikipedia.orgL3
和束町は京都府の煎茶の約47%を生産するとされ、2017年のJA山城経由の茶取引額は約30〜40億円。碾茶の生産も2010年代半ばに全国上位だったとされるja.wikipedia.orgL3
和束町は2008年に京都府景観資産の第1号に選ばれ、2013年10月に「日本で最も美しい村」連合に加盟。日本遺産「日本茶800年の歴史散歩」(8市町村)の構成要素でもあるja.wikipedia.orgL3
宇治田原町は綴喜郡に属し、面積58.16km²、人口8,323人(2026年8月1日推計)。1956年9月30日に宇治田原村と田原村が合併して成立したja.wikipedia.orgL3
宇治田原町は永谷宗円(青製煎茶製法の考案者)の出身地で「日本緑茶発祥の地」を名乗る。宗円の生家のある湯屋谷は2015年に日本遺産の構成要素になったja.wikipedia.orgL3
京都府茶業会議所は宇治市宇治折居25番地2「宇治茶会館」にあるujicha.or.jpL1
「宇治茶」は京都府茶業会議所が平成16年(2004年)に定義したもので、京都・奈良・滋賀・三重の四府県産の茶葉を、京都府内の業者が府内で仕上げ加工したもの(京都府産の茶葉を優先する)を指すujicha.or.jpL1
「宇治茶」は1961年に商標登録されたja.wikipedia.orgL3
茶畑を覆って直射日光を遮る覆下栽培は室町時代後期からの製法とされ、旨み成分テアニンを保つ目的で行われるujicha.or.jpL1
玉露は日本茶業中央会の「緑茶の表示基準」で、一番茶の新芽が伸び出した頃から20日程度ほぼ完全に遮光した茶園(覆下園)の葉を、煎茶と同様に製造したものと定義されるja.wikipedia.orgL3
かぶせ茶は摘採前7日程度の被覆で作られ、玉露より遮光期間が短いja.wikipedia.orgL3
碾茶は抹茶の原料で、江戸初期から幕末にかけては碾茶を京都から江戸の将軍家へ運ぶ「お茶壺道中」の行列があったujicha.or.jpL1
京都府茶業会議所は宇治抹茶・宇治煎茶・宇治玉露を並べて紹介しているujicha.or.jpL1
京都府茶業会議所は、鎌倉時代初期に中国から伝わった茶(現在の抹茶の原点)が宇治を中心に広まったとしているujicha.or.jpL1
13世紀に平等院付近で茶の栽培が始まったとされ、1374年に「宇治茶」の名が文献に初めて現れるja.wikipedia.orgL3
1584年、豊臣秀吉が宇治以外の産地に「宇治茶」を名乗ることを禁じたとされるja.wikipedia.orgL3
1738年、宇治田原の永谷宗円が青製煎茶製法を確立したとされるja.wikipedia.orgL3
江戸時代後期、宇治郷小倉村で山本嘉兵衛が木下吉右衛門の製茶場で玉露を創出し「玉露」と名付け、江戸で売り広めたとされる。明治初期には辻利右衛門が現在の棒状の形に仕上げたとされるja.wikipedia.orgL3
1879年の全国茶品評会で宇治の製法が特別賞を受けたとされるja.wikipedia.orgL3
京都府の栽培面積は主産県のなかで4位とされる(1位静岡、2位鹿児島、3位三重、4位京都、5位福岡。上位3県で全国の約7割。原典のPDFは本調査で未読・原典未確認)maff.go.jpL3
全国の碾茶生産量は2014年比で約2.7倍に増加したとされる(原典のPDFは本調査で未読・原典未確認)maff.go.jpL3
京都府の茶園面積は1,540haと報じられている(専門誌の記事表題からの言及で、本文は未読・原典未確認)jppa.or.jpL4
京都府の荒茶生産量は1960年代後半以降、おおむね年3,000t程度で推移してきたとされるja.wikipedia.orgL3
玉露の生産量が全国で最も多いのは福岡県八女で、京都・宇治、静岡がこれに続くとされるja.wikipedia.orgL3
2024年の全国の緑茶輸出額は364億円(前年比+24.6%)、輸出量は8,798t(+16.1%)。うち粉末状(抹茶等)が272億円・5,092t(+25.9%・+18.7%)で、緑茶輸出全体の4分の3を占める。輸出先は米国161億円(44%)、ドイツ34億円(+80.9%)chunichi.co.jpL3
やぶきたは全国の茶園面積の約75%を占めるja.wikipedia.orgL3

百科

位置と地形

京都府南部、宇治市を中心に和束町・南山城村・宇治田原町・京田辺市・八幡市などの山城地域に茶畑が広がる。和束町は相楽郡に属し、面積64.93km²、人口2,882人(2026年8月1日推計)ほどの町で、京都府の煎茶の約47%を生産するとされる山あいの産地。宇治田原町は綴喜郡に属し、面積58.16km²、人口8,323人(同時点)で、永谷宗円の出身地として「日本緑茶発祥の地」を名乗る。京都府茶業会議所は宇治市宇治折居に「宇治茶会館」を置く。

「宇治茶」という名前の範囲

「宇治茶」は行政上の宇治市だけを指す言葉ではない。京都府茶業会議所は平成16年(2004年)に、「京都・奈良・滋賀・三重の四府県産の茶葉を、京都府内の業者が府内で仕上げ加工したもの(京都府産の茶葉を優先する)」を「宇治茶」と定義した。つまり茶葉そのものの産地は必ずしも京都府内に限らず、仕上げ加工の所在地が京都府であることが条件になる。この名称は1961年に商標登録されている。

産地の中の区分

京都府内の主産地として、和束町、南山城村、宇治田原町、京田辺市、八幡市、山城地域が挙げられる。和束町は2008年に京都府景観資産の第1号に選ばれ、2013年10月に「日本で最も美しい村」連合に加盟、日本遺産「日本茶800年の歴史散歩」の構成要素にもなっている。

歴史

京都府茶業会議所は、鎌倉時代初期に中国から伝わった茶(現在の抹茶の原点)が宇治を中心に広まったとしている。13世紀には平等院付近で栽培が始まったとされ、1374年には「宇治茶」の名が文献に初めて現れる。1584年、豊臣秀吉が宇治以外の産地に「宇治茶」を名乗ることを禁じたとされ、この頃から名称の保護が図られてきた。室町時代後期には、茶畑を覆って直射日光を遮る覆下栽培が成立したとされる。1738年には宇治田原の永谷宗円が、蒸した茶葉を焙炉で揉みながら乾燥させる青製煎茶製法を確立し、この製法が全国に広まった。江戸時代後期には宇治郷小倉村で山本嘉兵衛が、覆下園の若い葉を煎茶と同じ工程で仕上げる玉露を創出して「玉露」と名付け、江戸で売り広めたとされ、明治初期には辻利右衛門が現在の棒状の形に仕上げたとされる。江戸初期から幕末にかけては、碾茶を京都から江戸の将軍家へ運ぶ「お茶壺道中」の行列があった。1879年の全国茶品評会では宇治の製法が特別賞を受けたとされる。

生産の仕組みと統計

京都府の栽培面積は主産県のなかで4位とされ(1位静岡、2位鹿児島、3位三重、4位京都、5位福岡。上位3県で全国の約7割)、京都府の荒茶生産量は1960年代後半以降おおむね年3,000t程度で推移してきたとされる。全国の碾茶生産量は2014年比で約2.7倍に増えたとされ、京都府の茶園面積は1,540haと報じられている(この2つの数値は原典を直接確認できておらず、報道・専門誌の要約に依っている。原典未確認)。荒茶は「本茶」と「出物」(茎・粉・硬い葉)からなり、茶問屋が選別と合組(ブレンド)を行って仕上げ茶にする。

製法と茶種

京都府茶業会議所は宇治抹茶・宇治煎茶・宇治玉露を並べて紹介しており、覆いの深さで茶種が分かれる点は静岡など他産地と共通する。玉露は、一番茶の新芽が伸び出した頃から20日程度ほぼ完全に遮光した覆下園の葉を、煎茶と同様に製造したものと定義される。かぶせ茶は摘採前7日程度の被覆で作られ、玉露より遮光期間が短い。碾茶は覆下園の葉を揉まずに乾燥させたもので、抹茶の原料になる。玉露の生産量が全国で最も多いのは福岡県八女で、京都・宇治、静岡がこれに続くとされる。

品種

栽培品種にはごこう・さみどり・あさひ・うじひかり・うじみどり・きらり31など宇治で育成された系統があるほか、全国普及種のやぶきたも植えられている。やぶきたは全国の茶園面積の約75%を占める品種で、宇治の茶園でも一定の面積を持つ。

規格・表示

「宇治茶」を名乗れるのは、京都府内の業者が府内で仕上げ加工した、京都・奈良・滋賀・三重の四府県産の茶葉に限られる。玉露・かぶせ茶・碾茶の定義は日本茶業中央会の「緑茶の表示基準」による。

典型として語られる香味

玉露・碾茶(抹茶)は、覆いによる旨み成分の保持を背景に、渋みの少ない濃い旨みとまろやかな香りで語られることが多い。煎茶は覆いをしない露地栽培が中心で、爽やかな香りと軽い渋みで語られる。これらは産地・茶種の一般的な傾向として語られる表現であり、個々の銘柄の評価ではない。

国内での流通

宇治は観測所の茶の産地のなかで商品数の多い産地のひとつで、抹茶を中心に煎茶・玉露・碾茶まで幅広い茶種が流通する。専門店の商品名には品種名や下位地名が入ることがあるが、贈答用の商品では「宇治茶」「宇治抹茶」とだけ書かれ、下位地名は省かれることが多い(下の「観測」の節に件数が自動で出る)。なお origin: 宇治 として観測されている商品には、宇治森徳・宇治の露製茶・宇治園といった社名の「宇治」を含む商品も混じっており、中身は静岡や九州の茶葉であることがある。

買い方の手引き

商品名の読み方 — 「宇治」は産地とは限らない

宇治の商品名で特に注意が必要なのは、「宇治」が産地表示ではなく問屋の社名であることがある点です。宇治森徳・宇治の露製茶・宇治園といった社名には「宇治」が入っていますが、これらの会社が扱う商品には静岡や九州など他県産の茶葉も含まれます。「宇治森徳 静岡銘茶詰合せ」のように商品名に別の産地名が明記されている場合はその産地の茶葉で、「宇治」は社名にすぎません。産地としての宇治茶を探す場合は、「宇治茶」「宇治抹茶」「京都宇治」のように産地として明記された表記か、和束・宇治田原・南山城といった下位地名を手がかりにしてください。

品種・茶種の書かれ方

専門店の商品名にはごこう・さみどり・うじひかり・うじみどりといった宇治系品種がローマ字併記で入ることがありますが、贈答用の商品にはほぼ現れません。抹茶は「抹茶入り」の菓子や飲料と、抹茶そのものが同じ「抹茶」の語で並ぶため、内容量と価格帯から見分ける必要があります。

収穫期と入荷

一番茶(新茶)は4月から5月にかけて摘まれ、八十八夜(5月2日頃)前後が新茶の目安です。二番茶は6月から7月に摘まれます。碾茶(抹茶の原料)は一番茶の時期に多く作られます。

内容量

抹茶は20g缶・30g・40g×6缶といった少量パックが中心で、業務用は500gの単位もあります。玉露は40g・100g、煎茶は100g・120gが目安です。ティーバッグは「2g×20包×12箱」のようにケース単位で書かれることがあり、総量の計算に注意してください。

導線

下の「観測」の節には、宇治の茶を扱う店と商品数、100g換算の価格帯が自動で出ます。

観測

コピチャ観測所が公開情報から機械収集した商品のうち、この項目に一致するもの。価格は在庫ありの行の最安 100g 換算。

茶種の内訳

緑茶96紅茶7

観測した商品

135銘柄 / 58店 / 在庫あり 125 / 100g中央値 ¥4,752

東京繁田園茶舗宇治 和束の月¥2,167 /100g在庫あり2026-09-09
煎茶堂東京宇治 062 GOKO ごこう¥4,752 /100g在庫あり2026-09-09

ほか105銘柄。

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日本の茶産地マップ — 静岡・鹿児島・宇治・八女・狭山・嬉野の個性を「蒸し・覆い・炒り」で読む →日本茶の産地の違いは、品種より製法の傾向(深蒸しか普通蒸しか、覆いをするか、釜で炒るか)に表れます。主要産地の特徴と代表銘柄、国内の茶葉 EC でどの産地がどれだけ買えるかを観測データで整理します。