ORIGIN — COUNTRY / COFFEE

エクアドル

ECUADOR

南米北西部の国で、国全体ではロブスタが生産の約7割を占め、アラビカは沿岸部と山地で育つ。棚の商品は農園名に品種(ゲイシャ・ティピカ・シドラ)と精製が続く型が中心。

事実

事実出典階層
エクアドルのコーヒー生産量は 2025/26 年度にアラビカ 10 万袋、ロブスタ 25 万袋、計 35 万袋と米国農務省は推計する。apps.fas.usda.govL1
エクアドルはガラパゴス諸島を含む全国でコーヒーを栽培でき、生産の約 30% ずつをアマゾン地域と山地(シエラ)が占める。apps.fas.usda.govL1
エクアドルのロブスタの 86% はアマゾン地域で植えられ、アラビカは沿岸部と山地で栽培される。apps.fas.usda.govL1
エクアドルのアラビカの主産地は、ロハ、キト首都圏、ピチンチャ、インバブラ、クエンカ、アスアイで、沿岸部ではマナビ県の農園が加わった。apps.fas.usda.govL1
エクアドルのコーヒーは標高で、1200m 超を超高標高、800〜1200m を高標高、800m 未満を標準の 3 つに区分される。apps.fas.usda.govL1
エクアドルのアラビカ園は、沿岸の山系とアンデスの東西の山麓に広がり、標高約 2000m まで栽培される。repositorio.iniap.gob.ecL1
エクアドルで国内産の豆の収穫は 4 月から 10 月で、輸出は主に 7 月から 10 月に行われる。apps.fas.usda.govL1
エクアドルのアラビカ園の約 90% はティピカ種で、生産性が低いとされ、品種更新が課題だった(2004 年ごろ)。repositorio.iniap.gob.ecL1
エクアドルの INIAP ピチリングエ試験場は 1986 年以降ブルボン・パカス・カトゥーラ、1994 年以降はカトゥアイの種子を配布してきた。repositorio.iniap.gob.ecL1
エクアドルのコーヒー栽培面積は1980年代初めの34万7千ヘクタールから、2022年には約6万ヘクタールに減った。apps.fas.usda.govL1
エクアドルのコーヒー農家は全国で約7万戸で、農家の96%は5ヘクタール未満の土地を持つ。apps.fas.usda.govL1
2004年ごろ、エクアドルのコーヒー栽培は20州・105,271の生産単位・221,528ヘクタールにわたり、面積の65%がアラビカだった。repositorio.iniap.gob.ecL1
エクアドルの洗浄式アラビカはエル・オロ、マナビ、ロハ、グアヤス、サモラ・チンチペの各県に、ロブスタはサンタ・エレナ、マナビ、グアヤス、オレリャナ、スクンビオスの各県に分布する。apps.fas.usda.govL1
エクアドルのアラビカは、マナビ県のチョンゴン・コロンチェ山系と、アンデス西麓・東麓のインタグ、ミンド、アラモル、サモラ・チンチペ県などで栽培される。repositorio.iniap.gob.ecL1
エクアドルのコーヒーの精製は、乾式のナチュラル、湿式のウォッシュト、ハニーとも呼ぶセミウォッシュトの3方式に分けて示される。apps.fas.usda.govL1
エクアドルのコーヒー輸出は2021/22年度に豆約3万袋、可溶性約41.3万袋で、可溶性が輸出の約93%を占める。apps.fas.usda.govL1
エクアドルのコーヒー製品の輸出額は2021年に7,800万ドルで、主な輸出先はドイツ32%、ポーランド12%、ロシア10%、コロンビア10%、ベルギー5%である。apps.fas.usda.govL1
日本のエクアドル産コーヒー生豆の輸入は、2021〜2025年の上位24ヶ国表で2023年(132,829kg・24位)にだけ現れる。coffee.ajca.or.jpL2
エクアドルへのアラビカの導入は1830年で、マナビ県ヒピハパ郡の集落で栽培が始まったとされる。repositorio.iniap.gob.ecL1
ガラパゴス諸島のコーヒー栽培は1866年に、カリブ海のフランス領から持ち込んだアラビカ種の導入で始まった。agricultura.gob.ecL1
エクアドルでは1951年に米州の農業協力機関がコーヒー部門を設け、1953〜1966年に国際研究機関から品種を導入して試験した。repositorio.iniap.gob.ecL1
エクアドルの官民組織のコーヒー評議会(COFENAC)は2015年2月に解散し、同年から農牧省がコーヒーの政策と技術支援を担っている。apps.fas.usda.govL1
エクアドルには、2016年創設の品評賞「ゴールデンカップ」と、特産コーヒー協会(ACEDE)が2021年に創設した「エクセレンスカップ」がある。apps.fas.usda.govL1
「Café de Galápagos」は原産地呼称として保護され、2024年8月に生産者と加工業者へ使用認証が1件ずつ交付された。agricultura.gob.ecL1
エクアドルの2022/23年度の生産は予測でアラビカ11.3万袋、ロブスタ24.1万袋、計35.4万袋(60kg袋)で、ロブスタが約7割を占める。apps.fas.usda.govL1
INIAP の品種適応試験地 10 か所は標高 120〜1,300 m、年降水量 500〜3,000 mm、年平均気温 18.3〜25.8℃ の範囲にある。repositorio.iniap.gob.ecL1
マナビ県の試験地 2 か所(ハボンシージョ 250 m・サンミゲル 300 m)は乾燥熱帯で年降水量 500 mm と少なく、収量を抑えた。repositorio.iniap.gob.ecL1
エクアドルのコーヒー産地の年降水量は 600〜3,000 mm に分かれ、適正はアラビカ 1,200〜1,700 mm、ロブスタ 2,000〜2,300 mm とされる。repositorio.iniap.gob.ecL1
INIAP の品種試験地 10 か所の土壌は、インセプティソル(アンデプトなど)・アルフィソル・ベルティソル・オキシソルの 4 目にまたがる。repositorio.iniap.gob.ecL1
エクアドルのコーヒー栽培地は多様な由来の土壌にまたがり、肥沃度のばらつきが大きいとされる。repositorio.iniap.gob.ecL1
降水が多く土壌が深く肥沃なピチリングエ(ロス・リオス県)とガレア(ピチンチャ県)は、試験地の中で収量が高かった。repositorio.iniap.gob.ecL1
カトゥアイ・ロホ、サルチモール、カトゥーラ・ロホ、カトゥーラ・アマリージョの 4 品種は、主な産地で広く適応する品種として選ばれた。repositorio.iniap.gob.ecL1
ピチリングエ試験場は 1955〜56 年に、ブルボン・ロホ、ビジャロボス、カトゥーラ・ロホの種子をごく限られた形で農家へ配った。repositorio.iniap.gob.ecL1
ピチリングエ試験場は 1980 年に S795・ティモール・ハイブリッド系統・ゲイシャの種子を、1983 年にさび病抵抗性のカティモール系統の種子を配った。repositorio.iniap.gob.ecL1
エクアドルのフェアトレード認証の生産者組織の洗浄式コーヒー輸出は、2021 年に FOB 約 237 万ドルで前年比 25.47% 増だった。produccion.gob.ecL1
エクアドルでは、有機認証を受けた農地が全作物の合計で約 4.77 万ヘクタール登録されている。produccion.gob.ecL1
米国農務省の需給表のエクアドルの生産量は、2005/06 年度 83.5 万袋、2016/17 年度 17 万袋、2022/23 年度 35.4 万袋(60 kg 袋)である。apps.fas.usda.govL1
エクアドルの国産豆は、1990 年代の新産地の参入と 2000 年のドル化による生産・人件費の上昇で競争力を失い、輸入豆に置き換わった。apps.fas.usda.govL1
エクアドルの圃場の生産性は、ペルー・コロンビアより 45%、ブラジルより 78% 低く、加工費の高さと合わせて競争力を弱めている。apps.fas.usda.govL1
コーヒーさび病は 1981 年 5 月 28 日、サモラ・チンチペ県スンバで、エクアドル初の発生が確認された。repositorio.iniap.gob.ecL1
コーヒーノミキクイムシは 1981 年にスンバで初確認され、1986 年 4 月にピチンチャ県の 600 km 以上離れた地で新たな発生が見つかった。repositorio.iniap.gob.ecL1
INIAP の 2000〜2004 年の品種試験では、さび病はどの試験地でも重要な衛生問題にならなかった。repositorio.iniap.gob.ecL1
農牧省は予算 2 億ドルでコーヒー・カカオ園を更新する計画「コーヒーとカカオのミンガ」を進め、2017 年に終えた。apps.fas.usda.govL1
2012〜2016 年のコーヒー・カカオ再活性化計画で導入した技術が、主にロブスタの生産性向上につながったとされる。apps.fas.usda.govL1
2021 年にコーヒー部門と ANECAFE が示した振興計画は、2022 年 5 月発足の政権のもとでまだ実施されていない。apps.fas.usda.govL1
エクアドルの 1 人あたりコーヒー消費量は、生豆換算で 2021/22 年度の約 0.80 kg から 2022/23 年度の予測で約 1.05 kg に増える。apps.fas.usda.govL1
米国農務省の需給表のエクアドルの国内消費は、2005/06 年度 14.5 万袋、2013/14 年度 26.5 万袋、2025/26 年度 36.3 万袋である。apps.fas.usda.govL1
2022/23 年度のエクアドルの国内消費の予測 32.8 万袋の内訳は、ソリュブルが 28.3 万袋、焙煎粉砕が 4.5 万袋である。apps.fas.usda.govL1

百科

位置と産地

エクアドルはガラパゴス諸島を含む全国でコーヒーを栽培でき、生産の約30%ずつをアマゾン地域と山地(シエラ)が占めます。ロブスタの86%はアマゾン地域で植えられ、アラビカは沿岸部と山地で栽培されます。アラビカの主産地は、ロハ、キト首都圏、ピチンチャ、インバブラ、クエンカ、アスアイで、沿岸部ではマナビ県の農園が加わりました。

洗浄式アラビカはエル・オロ、マナビ、ロハ、グアヤス、サモラ・チンチペの各県に、ロブスタはサンタ・エレナ、マナビ、グアヤス、オレリャナ、スクンビオスの各県に分布します。2004年ごろの整理では、アラビカはマナビ県のチョンゴン・コロンチェ山系と、アンデス西麓・東麓のインタグ、ミンド、アラモル、サモラ・チンチペ県などで栽培されます。アラビカ園は沿岸の山系とアンデスの東西の山麓に広がり、標高約2,000mまで栽培されます。

エクアドルのコーヒーは標高で、1200m超を超高標高、800〜1200mを高標高、800m未満を標準の3つに区分されます。

気候と土壌

INIAPの品種適応試験地10か所は、標高120〜1,300m、年降水量500〜3,000mm、年平均気温18.3〜25.8℃の範囲にあります。マナビ県の試験地2か所(ハボンシージョ250m・サンミゲル300m)は乾燥熱帯で年降水量が500mmと少なく、収量を抑えました。

エクアドルのコーヒー産地の年降水量は600〜3,000mmに分かれ、適正はアラビカが1,200〜1,700mm、ロブスタが2,000〜2,300mmとされます。試験地10か所の土壌は、インセプティソル(アンデプトなど)・アルフィソル・ベルティソル・オキシソルの4目にまたがります。栽培地は多様な由来の土壌にまたがり、肥沃度のばらつきが大きいとされます。降水が多く土壌が深く肥沃なピチリングエ(ロス・リオス県)とガレア(ピチンチャ県)は、試験地の中で収量が高い地点でした。

生産と品種

2025/26年度の生産量は、アラビカ10万袋、ロブスタ25万袋、計35万袋と米国農務省は推計しています。2022/23年度の予測ではアラビカ11.3万袋、ロブスタ24.1万袋、計35.4万袋(60kg袋)で、ロブスタが約7割を占めます。同じ需給表の生産量は、2005/06年度83.5万袋、2016/17年度17万袋、2022/23年度35.4万袋(60kg袋)と推移しました。

栽培面積は1980年代初めの34万7千ヘクタールから、2022年には約6万ヘクタールに減りました。コーヒー農家は全国で約7万戸で、農家の96%は5ヘクタール未満の土地を持ちます。2004年ごろには、20州・105,271の生産単位・221,528ヘクタールにわたり、面積の65%がアラビカでした。

品種は、2004年ごろにアラビカ園の約90%がティピカ種で、生産性が低いとされ、品種更新が課題でした。INIAPピチリングエ試験場は、1955〜56年にブルボン・ロホ、ビジャロボス、カトゥーラ・ロホの種子をごく限られた形で農家へ配りました。1980年にはS795・ティモール・ハイブリッド系統・ゲイシャの種子を、1983年にはさび病抵抗性のカティモール系統の種子を配っています。1986年以降はブルボン・パカス・カトゥーラ、1994年以降はカトゥアイの種子を配布してきました。品種試験では、カトゥアイ・ロホ、サルチモール、カトゥーラ・ロホ、カトゥーラ・アマリージョの4品種が、主な産地で広く適応する品種として選ばれました。

シドラ(Sidra)は、主にピチンチャ県の生産者と結びつけられる品種とされます。ロハの農園でSidraとして買った種子由来の3形態のうち、Core Ethiopia群のSidraと一致したのは2形態だったと、2026年の研究は報告しています。

病害虫と競争力

コーヒーさび病は、1981年5月28日にサモラ・チンチペ県スンバで、エクアドル初の発生が確認されました。コーヒーノミキクイムシも1981年にスンバで初確認され、1986年4月にピチンチャ県の600km以上離れた地で新たな発生が見つかりました。ただしINIAPの2000〜2004年の品種試験では、さび病はどの試験地でも重要な衛生問題になりませんでした。

国産豆は、1990年代の新産地の参入と2000年のドル化による生産・人件費の上昇で競争力を失い、輸入豆に置き換わりました。圃場の生産性は、ペルー・コロンビアより45%、ブラジルより78%低く、加工費の高さと合わせて競争力を弱めています。

精製と収穫

精製は、乾式のナチュラル、湿式のウォッシュト、ハニーとも呼ぶセミウォッシュトの3方式に分けて示されます。国内産の豆の収穫は4月から10月で、輸出は主に7月から10月に行われます。

制度と組織

官民組織のコーヒー評議会(COFENAC)は2015年2月に解散し、同年から農牧省がコーヒーの政策と技術支援を担っています。農牧省は予算2億ドルでコーヒー・カカオ園を更新する計画「コーヒーとカカオのミンガ」を進め、2017年に終えました。2012〜2016年のコーヒー・カカオ再活性化計画で導入した技術は、主にロブスタの生産性向上につながったとされます。2021年にコーヒー部門とANECAFEが示した振興計画は、2022年5月発足の政権のもとでまだ実施されていません。

品評賞として、2016年創設の「ゴールデンカップ」と、特産コーヒー協会(ACEDE)が2021年に創設した「エクセレンスカップ」があります。「Café de Galápagos」は原産地呼称として保護され、2024年8月に生産者と加工業者へ使用認証が1件ずつ交付されました。

認証では、フェアトレード認証の生産者組織の洗浄式コーヒー輸出が2021年にFOB約237万ドルで、前年比25.47%増でした。有機認証を受けた農地は、全作物の合計で約4.77万ヘクタール登録されています。

輸出・消費と日本への輸入

コーヒーの輸出は2021/22年度に豆約3万袋、可溶性約41.3万袋で、可溶性が輸出の約93%を占めます。2021年のコーヒー製品の輸出額は7,800万ドルで、主な輸出先はドイツ32%、ポーランド12%、ロシア10%、コロンビア10%、ベルギー5%でした。

国内の1人あたりコーヒー消費量は、生豆換算で2021/22年度の約0.80kgから、2022/23年度の予測で約1.05kgに増えます。国内消費は、2005/06年度14.5万袋、2013/14年度26.5万袋、2025/26年度36.3万袋です。2022/23年度の国内消費の予測32.8万袋の内訳は、ソリュブルが28.3万袋、焙煎粉砕が4.5万袋です。

日本のエクアドル産コーヒー生豆の輸入は、2021〜2025年の上位24ヶ国表では2023年(132,829kg・24位)にだけ現れます。

歴史

エクアドルへのアラビカの導入は1830年で、マナビ県ヒピハパ郡の集落で栽培が始まったとされます。ガラパゴス諸島のコーヒー栽培は1866年に、カリブ海のフランス領から持ち込んだアラビカ種の導入で始まりました。1951年には米州の農業協力機関がコーヒー部門を設け、1953〜1966年に国際研究機関から品種を導入して試験しました。

買い方の手引き

棚での見え方

2026年10月1日時点の観測では、エクアドル産は48件・9店です。種類の内訳は生豆24件、焙煎豆19件、焙煎サービス5件です。100gあたりの価格の中央値は、焙煎豆が3,240円、生豆が315円で、焙煎豆と生豆の開きが大きい産地です。

精製の欄が埋まっているのは24件で、ウォッシュト13件、アナエロビック7件、ハニー2件、ナチュラル1件、カーボニックマセレーション1件です。店の説明文に出る語の系統は、花、ベリー、りんご・洋梨が各1件で、数は少なめです。

商品名の例では、「エクアドル」(または「Ecuador」)の後に農園名が続き、その後に品種名(Geisha、Typica、Sidra、Mejorado)と精製(Washed、Natural)が並ぶ型が目立ちます。ほかに、山の名を冠したロットや、国名の後に数語のブランド名だけが続く例もあります。商品名に先頭の通し番号が付く例も複数あり、これは店ごとの管理番号の付け方です。

観測

コピチャ観測所が公開情報から機械収集した商品のうち、この項目に一致するもの。価格は在庫ありの行の最安 100g 換算。

観測した商品

47銘柄 / 8店 / 在庫あり 7 / 100g中央値 ¥1,507

生豆本舗エクアドル グレートマウンテン¥429 /100g在庫あり2026-10-06

ほか17銘柄。