TERM — PROCESS / COFFEE
ハニー
HONEY / ハニープロセス
果肉を除去したあとミューシレージを残したまま乾燥させる、ウォッシュトとナチュラルの中間の精製。コスタリカで2000年代に広まり、残す量でホワイト・イエロー・レッド・ブラックに呼び分けられる。
事実
| 事実 | 出典 | 階層 |
|---|---|---|
| ハニーはウォッシュトとナチュラルの中間的な精製で、果肉(皮)を除去したあとミューシレージを一部から全部残したまま乾燥させる | dailycoffeenews.com | L3 |
| 色分け(ホワイト・イエロー・レッド・ブラック)は業界内の緩やかな目安であり、決まった定義ではないと明記されている | dailycoffeenews.com | L3 |
| ホワイトからブラックへ向かうほど、皮を除去したあとに残すミューシレージの量が段階的に多くなるという順で並んでいるとされる | dailycoffeenews.com | L3 |
| 使う機器はパルパー(果肉除去機)やデミューシレージング機で、皮とミューシレージをどこまで削るか調整する | dailycoffeenews.com | L3 |
| 乾燥の速さで色味が変わり、速い天日乾燥は明るい仕上がりに、ゆっくりの乾燥はより深い風味になるとされる。 | dailycoffeenews.com | L3 |
| ハニープロセスはウォッシュトより使う水が少ない。 | gustatory.co | L3 |
| 正式にはハニープロセス(honey process)と呼ばれ、そのまま用語として使われる | dailycoffeenews.com | L3 |
| セミウォッシュト・パルプドナチュラル・ハニーは果肉(ミューシレージ)を除く度合いの異なる近縁の精製法で、名称は重なり合い、レッドハニー・ブラックハニーほどミューシレージを多く残すとされる | royalcoffee.com | L3 |
| ハニープロセスは2000年代にコスタリカで広まったとされる | dailycoffeenews.com | L3 |
| 2008年の地震後の深刻な水不足が、水を多く使わないウォッシュト代替を模索するきっかけになったという説明がある。 | dailycoffeenews.com | L3 |
| 先駆者としてしばしば名前が挙がるのはLas Lajas MicromillのOscar・Francisca Chacon夫妻で、アフリカやブラジルで見た水を使わない処理法を参考にしたとされる | dailycoffeenews.com | L3 |
| コスタリカのマイクロミル(小規模精製設備)の広がりが、小規模生産者に工程を自ら管理する余地を与え、色分けの体系が広がる土台になったとされる | blog.bluebottlecoffee.com | L4 |
| 色が薄いほど甘く穏やかな酸味でウォッシュトに近く、色が濃い(ミューシレージを多く残す)ほどワインや完熟果実様で重いボディの風味になるとされる。 | dailycoffeenews.com | L3 |
| ハニープロセスの色の呼び分けは乾燥前に残すミューシレージ(果肉)の割合によるとされ、白・イエローはほぼ除去、レッドは半分程度、ブラックは100%を残すとされる。 | dailycoffeenews.com | L3 |
| ミューシレージを多く残す色ほど乾燥を遅くする管理がとられ、それが風味をより濃くするとされる。 | dailycoffeenews.com | L3 |
| ハニープロセスは、2008年の地震をきっかけとした水不足への対応としてコスタリカで広まったとされる。 | dailycoffeenews.com | L3 |
| 色の名称は生産者が独自に付けるもので、色や工程を第三者が確認・規定する共通の仕組みは無いとされる。 | intelligence.coffee | L3 |
| ICAFE の解説は、ハニーを蜜の残し量で 100%・50%・25% に分け、50% をイエロー、25% をホワイトとし、100% の項にレッド・ブラック・ゴールドを挙げる。 | icafe.cr | L2 |
| ハニーのレッドやブラックなどの呼び名には業界共通の定義が無く、生産者によって残す果肉(ミューシレージ)の量が違う。 | royalcoffee.com | L3 |
| ICAFE の解説では、ハニーの天日乾燥はレッド 6〜7 日(21〜28℃)、ブラック 6〜12 日(28℃超)、ゴールド 6〜12 日(21℃未満)、イエローとホワイトは 6〜7 日とされる。 | icafe.cr | L2 |
| ロブスタのハニー(パルプドナチュラル)を 192 時間発酵した区は、ウォッシュト 72 時間の区と、糖・有機酸・二次代謝物の量が NMR で違った。 | doi.org | L2 |
| 同じ試験の官能では、ロブスタのハニー区に甘さ・茶のバラ様・チョコレート様の記述子が記され、ウォッシュト区との間で揮発成分の量にも差があった。 | doi.org | L2 |
| ロブスタのハニーの試験では、レッドは粘液を 50〜60 % 残して 15 日、ブラックは 90〜100 % 残して 22 日、25 ℃・湿度 75 % で発酵させた。 | doi.org | L2 |
| 同一収穫のロブスタで、クエン酸はブラックハニー 13.85 mg/g がウォッシュト・ナチュラルより有意に高く、レッドハニー 12.43 mg/g はウォッシュトと有意差が無かった。 | doi.org | L2 |
| 同じ試験のカフェインはレッドハニー 6.62 mg/g が 5 法で最も少なく、ブラックハニーは 7.89 mg/g で、トリゴネリンはブラックハニー 1.51 mg/g が最も多かった。 | doi.org | L2 |
| 同じカッピングで、ブラックハニーは flavor と mouthfeel を除くすべての項目で 5 法のうち最も高い点を得て、レッドハニーはナチュラル・ウォッシュトより高かった。 | doi.org | L2 |
百科
ハニーとは何か
ハニー(honey process)は、コーヒーチェリーの皮(果肉)を除去したあと、種子の周りのミューシレージ(粘液質)を一部から全部残したまま乾燥させる精製方法です。果肉ごと乾かすナチュラルと、粘液質を洗い流すウォッシュトの中間に位置づけられ、使う機器はパルパーやデミューシレージング機で、皮とミューシレージをどこまで削るかを調整します。
色分け
残すミューシレージの量によって、ホワイト・イエロー・レッド・ブラックと呼び分けられます。ホワイトからブラックへ向かうほど残すミューシレージの量が段階的に多くなるという順で語られますが、この色分けは業界内の緩やかな目安であり、決まった定義ではないと明記されています。乾燥の速さで色味が変わるとされ、速い天日乾燥は明るい仕上がりに、ゆっくりの乾燥はより深い風味になると説明されますが、具体的な日数は資料に示されていません。
派生と類語
- セミウォッシュト・パルプドナチュラル: ミューシレージを一部残して乾燥させる点で系統が同じ工程です。残す量が多い方をパルプドナチュラルやレッド・ブラックハニーと呼ぶ慣行があり、店によって呼び方が揺れます。
- Miel(ミエル): 中南米のスペイン語圏で使われるハニープロセスの現地語(「蜂蜜」の意)です。
歴史と地域
ハニープロセスは2000年代、コスタリカで広まったとされます。2008年の地震後に政府が水使用の制限を課したことが、水を多く使わないウォッシュト代替を模索するきっかけになったという説明があります。先駆者としてしばしば名前が挙がるのはLas Lajas MicromillのOscar・Francisca Chacon夫妻で、アフリカやブラジルで見た水を使わない処理法を参考にしたとされます。コスタリカで進んだマイクロミル(小規模精製設備)の広がりが、小規模生産者に工程を自ら実験・管理する余地を与え、色分けの体系が広がる土台になったと語られます。ハニーはウォッシュトより使う水が少なく、ナチュラルより工程の管理がしやすい位置づけとしても説明されます。
味について測られていること
同一収穫のロブスタを 5 法に分けた中煎りの試験(レッドは粘液を 50〜60% 残して 15 日、ブラックは 90〜100% 残して 22 日の発酵)では、クエン酸がブラックハニー 13.85 mg/g でウォッシュト・ナチュラルより有意に高く、レッドハニー 12.43 mg/g はウォッシュトと有意差がなかった。カフェインはレッドハニー 6.62 mg/g が 5 法で最も少なく、ブラックハニーは 7.89 mg/g で、トリゴネリンはブラックハニー 1.51 mg/g が最も多かった。有資格者 10 名のカッピングでは、ブラックハニーが flavor と mouthfeel を除くすべての項目で 5 法のうち最も高い点を得て、レッドハニーはナチュラル・ウォッシュトより高かった。
買い方の手引き
商品名での書かれ方
日本の店では「ハニー」(カナ表記)が「Honey」(英字)よりはるかに多く使われます。ウォッシュトの「ウォッシュド優勢」とは逆の傾向です。色分けを添えた「ブラックハニー」「ホワイトハニー」「イエローハニー」「レッドハニー」の表記も一定数あり、ブラックがやや多い程度で拮抗しています。「ハニープロセス」という表記はまれです。
書かれていないときの手がかり
ハニーは色分けの表記があってもなくても観測所では同じ「ハニー」として集計します。産地からの推定は難しく、コスタリカ・エルサルバドル・ホンジュラスなど中米の豆で精製が書かれていない場合は、店に確認するのが確実です。
ハニーとパルプドナチュラルの見分け
どちらも果肉を残して乾かす点は同じで、境目は店によって揺れます。目安として、色分け表記(ホワイト・イエロー・レッド・ブラック)があればハニー、「セレージャ・デスカスカーダ」「P/N」「PN」の表記や、ミナスジェライス州などブラジルの産地表記があればパルプドナチュラルと呼ばれることが多い工程です。観測所は店の表記に従って集計しており、無理に統合していません。
ボードへの導線
観測
コピチャ観測所が公開情報から機械収集した商品のうち、この項目に一致するもの。価格は在庫ありの行の最安 100g 換算。
ほか206銘柄。
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