ORIGIN — COUNTRY / COFFEE

タイ

タイ王国 / THAILAND

東南アジアの産地で、アラビカは北部の高地、ロブスタは南部で育つ。棚の商品は生豆が中心で、県名や地名・農園名の後にウォッシュドやナチュラルなどの精製が続く型が見られる。

事実

事実出典階層
タイのロブスタの生産量は 2025/26 年度で約 90 万袋(60 kg 袋)と推計され、アラビカは国別の欄に出ない。apps.fas.usda.govL1
タイのアラビカは北部で、ロブスタは南部で栽培される。seejph.comL2
タイ北部のアラビカの栽培面積は、農業経済局の統計年鑑 2018 年版で 19,900 ha とされる。jstage.jst.go.jpL2
タイの国内 GI として、ドイトゥン・コーヒーは 2006 年、ドイチャーン・コーヒーは 2007 年に登録された。thecommonsjournal.orgL2
ドイトゥンとドイチャーンのコーヒーは、2015 年に EU の地理的表示(PGI)にも登録された。thecommonsjournal.orgL2
タイのロイヤル・プロジェクトは 1969 年に国王の発意で始まり、高地民の生計向上・ケシ栽培の撲滅・流域環境の回復を目的とした。unodc.orgL1
ロイヤル・プロジェクトは 1971 年に国連基金と作物転換事業を始め、アラビカコーヒーを含む 150 超の作物を高地に導入した。image.mfa.go.thL1
タイ北部のアラビカの収穫期は、10 月下旬から 2 月にかけてである。jstage.jst.go.jpL2
チェンライ県はタイで最大のアラビカ栽培面積(約 38,000 ライ、収量 4,355 t)を持つとされる。seejph.comL2
タイのロブスタは、チュムポーン、スラートターニー、ナコーンシータンマラート、クラビ、パンガー、ラノーンなど南部の県で主に栽培される。en.wikipedia.orgL3
チェンライ県メースアイ郡の GI コーヒーの実施基準では、アラビカを標高 1,100〜1,700 m の日陰で育てることが条件とされる。jstage.jst.go.jpL2
タイのコーヒー栽培面積は約 27 万〜27.3 万ライとされる。seejph.comL2
タイのコーヒーの統計上の市場年度は 10 月から翌年 9 月である。apps.fas.usda.govL1
タイのコーヒー輸出は、米国農務省の需給表で 2025/26 年度に 50 万袋(60 kg)で、全量がソリュブルとされ生豆の輸出は 0 である。apps.fas.usda.govL1
日本のタイからのコーヒー生豆(品目 0901.11)の輸入量は、2025 年に約 81.8 t だった。coffee.ajca.or.jpL1
タイには農業標準として、ロブスタ豆の TAS 5700-2009 とアラビカ豆の TAS 5701-2009 がある。asean.orgL1
タイ農業協同組合省は 2017〜2021 年のコーヒー戦略で、タイのコーヒーの潜在力と独自性に基づき、バリューチェーン全体で農家の生産力と品質を高める方針を掲げた。seejph.comL2
タイの知的財産局は 2004 年から GI 登録制度を運営し、論文の時点で認証された GI コーヒーは 7 件あった。jstage.jst.go.jpL2
タイのアラビカは、北部の標高 800〜1,200 m の高地で栽培される。fao.orgL1
タイのロブスタは南部の 6 県(チュムポーン、スラートターニー、ナコーンシータンマラート、クラビ、パンガー、ラノーン)で栽培され、1997/98 年は 423,947 ライだった。fao.orgL1
タイのコーヒー収穫面積は 1998 年に北部 1,341 ha、南部 64,219 ha で、全国は 65,560 ha だった。fao.orgL1
標高 800〜1,200 m のアラビカ産地の多くは流域保全地域などに分類され、国の森林・土地利用政策で大規模な農業や農薬の使用が制限される。fao.orgL1
タイでは農業省農業局と、チェンマイ大学農学部の高地コーヒー研究開発センターが、アラビカの初期の研究を行った。fao.orgL1
ロイヤル・プロジェクト財団は 1974 年に受け取った 26 系統を試験し、その試験地のメーローン村が今は同財団のアラビカ研究ステーションである。fao.orgL1
2001 年時点で、さび病抵抗性の選抜を続けたハイブリッド・デ・ティモール由来などの 26 系統のうち、有望と残ったのは 4 系統だった。fao.orgL1
タイ農業普及局は、農家が GAP や Organic Thailand などの標準を満たすコーヒー生産へ進むよう、知識の普及を支援している。seejph.comL2
米国農務省の需給表のタイの生産量は、2013/14 年度の 100 万袋から 2020/21 年度に 60 万袋へ減り、2025/26 年度に 90 万袋まで戻った。apps.fas.usda.govL1
タイの生豆生産量は、1998/99 年度 54,871 t、1999/2000 年度 80,293 t、2000/01 年度 85,000 t だった。fao.orgL1
タイのコーヒーの収量が低い背景に、農家の栽培技術の不足、剪定など維持管理の不足、樹の老化が挙げられる。seejph.comL2
1957 年に農業局がブラジルから導入したティピカ・ブルボン・カトゥアイ・ムンドノーボは、のちにすべてさび病に感染した。fao.orgL1
アラビカ園のコーヒーシロスジカミキリ(Xylotrechus quadripes)の被害株は、ランパーン県の園で 87%、チェンマイ県の園で 58% だった。li01.tci-thaijo.orgL2
幹の樹皮を磨いて白色塗料を塗ったコーヒーの木に被害はなく、無処理の木は 42.5% が被害を受けた(8 か月間の試験)。li01.tci-thaijo.orgL2
1972〜1979 年のタイ・国連の作物転換・地域開発の試行事業で、アラビカがケシに代わる換金作物になりうると確かめられた。fao.orgL1
タイ農業普及局は、全国で計 11,443 ライ・1,284 農家の 28 か所の大規模コーヒー区画の発展を支援している。seejph.comL2
タイのアラビカ生豆の等級は 1985 年に関係省庁と高地開発事業の委員会が定めた(A 等級は豆の大きさ 5.5 mm 以上、欠点豆 1.5% 以下など)。fao.orgL1
米国農務省の需給表のタイの国内消費は、2005/06 年度 49 万袋、2015/16 年度 55.5 万袋、2025/26 年度 92.5 万袋である。apps.fas.usda.govL1
タイの国内の使用量は、生豆で 1998/99 年度 28,000 t、1999/2000 年度と 2000/01 年度は各 30,000 t だった。fao.orgL1
タイのインスタントコーヒーの輸入量は、1997 年の 412 t から 2000 年に 2,270 t へ増えた。fao.orgL1

百科

位置と産地

タイのアラビカは北部で、ロブスタは南部で栽培されるとされます。アラビカは北部の標高800〜1,200mの高地で栽培されます。タイ北部のアラビカの栽培面積は、農業経済局の統計年鑑2018年版で19,900haとされます。チェンライ県はタイで最大のアラビカ栽培面積(約38,000ライ、収量4,355t)を持つとされます。

ロブスタは南部の6県(チュムポーン、スラートターニー、ナコーンシータンマラート、クラビ、パンガー、ラノーン)で栽培され、1997/98年は423,947ライでした。収穫面積は1998年に北部1,341ha、南部64,219haで、全国は65,560haでした。コーヒー栽培面積は約27万〜27.3万ライとされます。

標高800〜1,200mのアラビカ産地の多くは流域保全地域などに分類され、国の森林・土地利用政策で大規模な農業や農薬の使用が制限されます。

生産と品種

ロブスタの生産量は2025/26年度で約90万袋(60kg袋)と推計され、アラビカは国別の欄に出ません。需給表の生産量は、2013/14年度の100万袋から2020/21年度に60万袋へ減り、2025/26年度に90万袋まで戻りました。生豆の生産量は、1998/99年度54,871t、1999/2000年度80,293t、2000/01年度85,000tでした。収量が低い背景には、農家の栽培技術の不足、剪定など維持管理の不足、樹の老化が挙げられます。

1957年に農業局がブラジルから導入したティピカ・ブルボン・カトゥアイ・ムンドノーボは、のちにすべてさび病に感染しました。ロイヤル・プロジェクト財団は1974年に受け取った26系統を試験し、その試験地のメーローン村が今は同財団のアラビカ研究ステーションです。2001年時点で、さび病抵抗性の選抜を続けたハイブリッド・デ・ティモール由来などの26系統のうち、有望と残ったのは4系統でした。

アラビカの初期の研究は、農業省農業局と、チェンマイ大学農学部の高地コーヒー研究開発センターが行いました。アラビカ園のコーヒーシロスジカミキリ(Xylotrechus quadripes)の被害株は、ランパーン県の園で87%、チェンマイ県の園で58%でした。幹の樹皮を磨いて白色塗料を塗ったコーヒーの木に被害はなく、無処理の木は42.5%が被害を受けました(8か月間の試験)。

収穫と統計年度

北部のアラビカの収穫期は、10月下旬から2月にかけてです。コーヒーの統計上の市場年度は10月から翌年9月です。

制度と組織

国内GIとして、ドイトゥン・コーヒーは2006年、ドイチャーン・コーヒーは2007年に登録されました。2015年にはどちらもEUの地理的表示(PGI)にも登録されています。知的財産局は2004年からGI登録制度を運営し、論文の時点で認証されたGIコーヒーは7件ありました。チェンライ県メースアイ郡のGIコーヒーの実施基準では、アラビカを標高1,100〜1,700mの日陰で育てることが条件とされます。

農業標準として、ロブスタ豆のTAS 5700-2009とアラビカ豆のTAS 5701-2009があります。アラビカ生豆の等級は1985年に関係省庁と高地開発事業の委員会が定めました(A等級は豆の大きさ5.5mm以上、欠点豆1.5%以下など)。

農業協同組合省は2017〜2021年のコーヒー戦略で、タイのコーヒーの潜在力と独自性に基づき、バリューチェーン全体で農家の生産力と品質を高める方針を掲げました。農業普及局は、農家がGAPやOrganic Thailandなどの標準を満たすコーヒー生産へ進むよう、知識の普及を支援しており、全国で計11,443ライ・1,284農家の28か所の大規模コーヒー区画の発展も支援しています。

輸出・消費と日本への輸入

輸出は、需給表で2025/26年度に50万袋(60kg)で、全量がソリュブルとされ、生豆の輸出は0です。国内消費は、2005/06年度49万袋、2015/16年度55.5万袋、2025/26年度92.5万袋です。国内の使用量は、生豆で1998/99年度28,000t、1999/2000年度と2000/01年度は各30,000tでした。インスタントコーヒーの輸入量は、1997年の412tから2000年に2,270tへ増えました。

日本のタイからのコーヒー生豆(品目0901.11)の輸入量は、2025年に約81.8tでした。

歴史

ロイヤル・プロジェクトは1969年に国王の発意で始まり、高地民の生計向上・ケシ栽培の撲滅・流域環境の回復を目的としました。1971年には国連基金と作物転換事業を始め、アラビカコーヒーを含む150超の作物を高地に導入しています。1972〜1979年のタイ・国連の作物転換・地域開発の試行事業では、アラビカがケシに代わる換金作物になりうると確かめられました。

買い方の手引き

棚での見え方

2026年10月1日時点の観測では、タイ産は34件・9店です。種類の内訳は生豆24件、焙煎豆3件、焙煎サービス7件で、生豆が7割余りを占めます。100gあたりの価格の中央値は、焙煎豆が1,404円、生豆が282円です。

精製の欄が埋まっているのは25件で、ウォッシュト17件、ナチュラル5件、ハニー2件、アナエロビック1件です。店の説明文に出る語の系統は、ストーンフルーツとベリーが各2件、チョコレート・花・柑橘・熱帯の果実・ドライフルーツ・紅茶・ナッツ・ハーブ・ワインが各1件で、どの系統も数は少なめです。

商品名の例では、「タイ」の後にチェンライなどの県名や地名、農園名が続き、その後に精製(ウォッシュド、ナチュラル、ハニー、アナエロビック)が並ぶ型が目立ちます。「COE」「新穀(NewCrop)」「数量限定」など、ロットの性格を示す語が付く例や、生豆の容量(250g・600g・1kg)を商品名に入れる例もあります。

観測

コピチャ観測所が公開情報から機械収集した商品のうち、この項目に一致するもの。価格は在庫ありの行の最安 100g 換算。

観測した商品

33銘柄 / 8店 / 在庫あり 13

生豆本舗タイ COEソフトコーヒー農園¥952 /100g在庫あり2026-10-03

ほか3銘柄。